ほっきょんのブログ

ギャルゲレビュー用。★★★☆以上で名作

ギャルゲレビューその15;雪割りの花

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どうもこんばんわ。ほっきょんです。

今回紹介する作品はコチラ。

 

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オススメ度:★☆☆☆(ドラマとしては佳作)

難易度:★★★☆(嘘の代償は重い)

雰囲気:とても重い

プレイ時間:3時間

プラットフォーム;PS, PSP, PSvita

やるドラ ポータブル 雪割りの花 | 公式PlayStation™Store 日本

 

概要

雪割りの花とは、ソニー・コンピュータエンタテインメントのPSソフト、やるドラ※第四弾である。

北海道の安アパートに住む主人公は、密かに想いを寄せていた隣の部屋に住む女性、桜木花織が恋人と抱き合っているのを目撃してしまう。

 

やるドラとは、「見るドラマから、やるドラマへ」をキャッチコピーにPS、PS2で展開されたゲームシリーズのこと。

 

本記事はネタバレ無し。

 

登場人物

主人公

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大学生。アパートの隣に住むヒロイン桜木香織に想いを寄せている。

 

桜木香織(さくらぎ かおり)

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本作のヒロイン。社会人。恋人の突然の死により記憶喪失を起こす。

 

伊達昴(だて たかし)

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桜木香織の恋人。物語の冒頭で事故死する。

 

 

ストーリー

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舞台は北海道。主人公はアパートの隣に住んでいる女性に恋していた。

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初冬のある日、想い人が恋人と抱き合っている姿を目撃してしまう。

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その数日後の真夜中、主人公の部屋の元に警察官が訪れる。隣に住む桜木香織が病院に搬送され身元確認を行うためだった。

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病室で横たわる彼女。

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医師は、彼女は精神面で強いショックを受け記憶喪失していると言う。

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看病を続ける主人公。ある日の夕刻、あなたは誰なのという彼女の問いに答えずにいると彼女の口から出たのはもしかしてあなたは昴なの?という言葉であった。昴は彼女の恋人であった。

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医師が言うには献身的に看病を続けていた主人公を恋人だと勘違いしているらしい。彼女に強いショックを与えないよう医師から指示を受ける。

 

主人公は考え抜いた結果、恋人のフリをすることに決める。彼女が飼育している文鳥の世話をするために、彼女の部屋に入ると一件の留守番電話が入っていることに気づく。彼女のプライベートに踏み込むことに躊躇いを覚える主人公であったが、好奇心と探究心に負けて内容を聞いてしまう。

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電話の内容は、彼女の恋人である伊達昴が亡くなったことを告げるものであった。
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以後、伊達昴に親しい人の話を聞き情報収集を行いながら、失われた彼女の恋人を演じる。(ここまでが序盤)

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レビュー

生きていれば、いろんな欠点も見えてくるだろう。

でも死人は無敵だ。彼女の中で理想像が増殖していく。

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恋愛漫画めぞん一刻のシーンの一つで、好きになった女性が未亡人であることを知った主人公が、死んだ彼女の夫を思いながら口にしたセリフである。

 

本作は無敵になった恋敵になりきり、彼女の心の隙間を埋める。

とはいえ恋人を失った女性を幸せにするのは心が折れる

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グッドエンドの数に対してバッドエンドの数が多すぎる。 

 

恋愛として、主人公がヒロインに対して行なった死んだ恋人のフリをする行為は単純にヒロインと恋人関係になるという観点では悪手だったように思う。単純に精神的に辛いし、肉体関係を持つ時も背徳感に苛まれなければならないし、何よりバレた時のリスクが大きすぎる(本作では彼女の恋人が死んだことがバレるとヒロインが自殺しバッドエンドになる)。

五種類あるグッドエンドの一つになっているのだが、一瞬だけ恋人のフリをして彼女を思いっきり別れ話を告げ、彼女の心の傷が癒えた頃に本当の主人公として改めて彼女と関係を持つ方が恋愛として良かったように思う。

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ストーリーとして、筆者が年上のお姉さんに真剣に恋したことがない(単純に人生経験が少ない)からかもしれないが、密かに恋するお姉さんに対して自分の人生を半年間捧げることが出来るのか疑問に思う。だからこそ主人公自身の精神面を追い詰める選択肢を選びすぎると、主人公の精神が耐えきれなくなりバッドエンドになるのかもしれないが。

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また、家庭用ゲーム機で大人の恋愛を描くの厳しいんだなというように感じた。画像は作中でも割と重要な選択肢のシーン。

好きな男のフリをして女を抱く苦悩は確かに存在するのだが、家庭用ゲーム機という媒体の制約上どうしても淡白になってしまっているように思う。ちょっと残念。

 

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ただ、好きな女性のために死んだ恋人のフリをするというシチュエーションの緊迫性少しでも択を外すとヒロインが自殺してしまう緊張感捉え方によってはいともたやすく女性を不幸に出来るという観点では佳作という評価。

 

以上。

 

2019.01.19 ★★☆☆→★☆☆☆に変更